納品後はパァッと!週末国境越え
カレンダーと09年度手帳の納品がひとつ終わりました。最後に激しく差し替えや文章の微妙な間違いがあり、納品してからも手直し。私のイタリア語能力では追いつかない微妙な改行の法則やら大文字小文字の使い方などは相棒が苦労して直してくれ、やや…勉強になりました。
今回知人の紹介で、はじめての印刷所に仕事を依頼しましたが、たいへん丁寧で入稿から印刷完了までの時間もはやく、イタリア各所への分散納品も快く、そして迅速に対応してくれ感動。途中見積もり、紙質の不思議な間違い(折見本までばっちりこさえてくれたにも拘らず、ページ数も紙質も違うものが出てきて不意をつかれました。)もあったけれど終わりよければ全てよし!久々に信頼できる仕事振りに感謝しつつ、日本じゃこんなん有難がったりもしなかったなぁ~と過去の自分を反省してみたり。とりあえず何でも感謝できるってのはいいことです。その分自分の心が晴れ渡ります。
打ち上げに国境越え
先日友人の息子さんが、“うちでは僕の進級テストが終わると、いつもフェスタをするんだよ!”と言っていて、ああ、何て良いファミリーなんだろう!我が家もテストの結果がどうであれ、そうありたいもんだわ…っと思い、日本じゃそういえば何かにつけて仕事が終わると打ち上げ!その仕事が大きかろうと小さかろうと“打ち上げ”と称して飲みに行っていた事を思い出しました。そこで、これは良い機会だとばかりに
「そうだ、打ち上げ(フェスタ、何かいつもと違うこと)しよう!」っと相棒に言ってみると
「ソウカ!ならば明日スイスに行こう!」との返事が … スイス?!
レッコという街に引越しをしてから、ここはミラノよりスイスが近いと聞いてはいたものの未だ行っていなかった私達。この機会に、日帰りスイス旅行に行くことにいたしました。
お隣なのにはっきり違う。
翌日は土曜日。朝11時、車に紙オムツを積み込んで(ただいま5ヶ月の長男のため)出発。レッコからコモ、コモの隣はもうキャッソというスイスの街。所要時間はゆっくり走って1時間半、もう国境の検問所に到着してしまいました。「さあIDカードを用意して、私はパスポートも聞かれるかな?」なんてカバンをごそごそしていたら、身分証明どころか声さえもかけられず、あっという間に検問所を通過。まあ!何て簡単なんでしょう。
しかしスイスの高速道路を走るためには、ヴィニエッテ(Vignette)というチケットが必要。警備の方に聞いてみると検問所で販売しているそうで、早速購入。しかし使い方がわからない!またもや聞いてみると「はがして、フロントガラスの邪魔にならない所に貼るんですよ。上の方がいいだろう、そら、ここらへんね。」とシールを貼る場所まで親切に指示してくれました。
スイスの高速を走りながらやたらと感動。「おおっ、道がきれいだ!舗装がひびわれてない!!」「トンネルの中が明るい!蛍光灯ってやっぱいいねぇ」なんて会話を繰り返します。隣の国なのにこんなに違う。さっきまで走っていたところとやっぱり何か違う。Barの前でたむろしている老人がいない、ランニングに金の鎖ネックレスで自転車にのっているオヤジもいない、そう、ここはスイス!
イタリアから一番近いスイスの観光地と言ったら、ルガーノ湖。とりあえず湖畔を散歩でもしようかと高速を飛ばします。するとキャッソからルガーノへ向かう橋の欄干越し、ルガーノ湖を挟む湖畔にやたらとデカイ見たことのあるスタイルの建築物が。位置的にあれは有名なカンピオーネ・ディタリア(campione d’itaria)の様。スイスの中に飛び地的に存在しているイタリアの市です。カジノが主な収入源というだけあって、この建築物は巨大カジノ。以前にも何度か名前を出しましたマリオ・ボッタのプロジェクトです。ボッタの出身はスイスのティチーノ州(ルガーノ、キャッソもこの州に属しています。スイスのイタリア語圏。)ですから、重要な仕事を地元の有名建築家に頼むのは、当たり前といえば当たり前ですね。来月またちょっと珍しいボッタのプロジェクトをひとつ紹介しようかと思っています。
さて、ルガーノにあっさり到着。湖畔をぐるっと散歩して、ベンチに腰掛けぼーっと湖を見つめます。さて次はどこに行こうか?こんなに近いならいつでも来れるね!っという事で観光はここまで。ユーロが強い今なら、きっとお得に違いないスイスの大型スーパーMIGROSに立ち寄ります。
スイスと言えばチーズ。でも観光地で買うとかなりなお値段。しかし地元のスーパーやディスカウントに行けば種類も豊富な上にそのお店独自のプロデュース商品もありとってもお得。MIGROSでもMIGROSパッケージの商品はかなりお値段が低く抑えてあります。お目当てのチーズを何種類か買い、そして…MIGROS紙おむつ60枚入り(CHF11.80=EURO7~8、イタリアだと25~30枚の紙おむつが大体EURO6~8なのでかなりお得。)も買ってしまいました。生活感溢れる話題ですみません。
日本ではエコバッグが流行っているとか。でもあんまりにもカワイイデザインやブランドエコバッグだと、実はセカンドバッグ的に普段使って、スーパーの買い物では変わらずビニールの袋に入れてもらっているなんて事ありませんか?MIGROSにてこんなビニールバックを発見。スイスでは(日本も多くの市はそうだと思うのですが)リサイクルやゴミ処理の便宜上、指定のゴミ袋を使うようです。そこでこのバッグは、点線の部分からピロンとはがすと広がって定型のゴミ袋にはやがわり。丈夫なので何度か買い物に使って、最終的にはゴミ袋として使いながらポイッ!これこそまさにエコ王国スイス究極のエコバッグ!?
買い物を済ませるともう6時。ここで打ち上げスイス旅行はフェスタっぽくなく終了。しかしこの近さに味をしめて、徐々に走行距離を伸ばしてドイツ語圏に近づいて行こうかと思っております。乞うご期待!
写真
写真1:これがスイス-イタリアの国境。そして右はヴィニエッテ。
写真2:カンピオーネ・ディタリア。遠くからなのでちょっと解かりにくいかな。
写真3:ルガーノは人気の観光地。美術館や教会など見所も沢山あるのです。
写真4:MIGROSのエコビニールバッグ。点線から開くとゴミ袋に変身。