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9/23/2009

2009.09 ミラノで無料の美術館!

大変ご無沙汰をしております。STUDIOMIRROです。エイクエント、エージェントの宮崎さんにお約束してからすでに一ヶ月、いえ、二ヶ月近く時間が経ってしまいました。まとめてみると随分長く書かせていただいたんだなぁ〜と感慨深い“エイクエントクリエイターズブログ”。今後も月一回は(他お知らせなどもトントンとアップできれば。)必ずや、北イタリア周辺の情報、美術館、展覧会、デザイン、仕事、その他お得な情報もかきあつめて書いて行きたいと思います。

さて、復活第一弾はまたもや美術館情報。
近現代アート、デザインは興味ないし、ミラノはブレラとスフォルチェスコ城を見れば十分!なんて思っている方、勿体ない!ここは一押しです!

市に寄付された邸宅!隠された逸品達。

その美術館は、かつて貴族の邸宅であったVILLA REALE (Villa Belgiojoso)の内部を公開したもので、Galleria d'arte modernaと言います。地下鉄Palestro駅から歩いて一分(ポルタ・ヴェネチアからイドロ・モンタネッリ公園を突っ切って行っても10分以内。いいお散歩コースです。)という位置にありながら、いつもそれほど来館者のいない、超穴場。私に言わせれば超勿体ない!なんでもっと観光用に宣伝しないのか不思議な美術館。長らく整備をしていて一昨年(でしたでしょうか?)に公開を始めたのですが、その時に新聞記事で告知がされたっきり(多分)。隣には、同じ邸宅を利用し、79年に修復を終え開館したPACという現代美術館があるので、中庭等を使って企画展を行ったりもしている様ですがしかし…開館当初は人で溢れていたのですが、今は、特に平日昼間はガラッガラに空いています。

なんでそんなに勿体ないっと言うか…。それはその収蔵品の幅広さと貴重さにあります。

まず入口を入ってすぐに目に飛び込むのはアンドレア・アッピアーニ(Andrea Appiani)の彫刻と緻密なデッサン。
「おっ、カノーヴァもあるよ!」っという相方の声に振り向くと、アントニオ・カノーヴァ(Antonio Canova)も数点。学生時代に写真でその作品を見て、あんまりきれいなので、海から出て来た古代彫刻だと勝手に想像していた私。こんな風にイタリアではあちこちに点在しているのですね。

2階3階にこれまたびっくり。

ちょっと見るつもりで入っても、半日はたちどころに過ぎてしまう広さの豪邸。
駆け足で見たい心をそそるような画家名、作品名を書いてみます。

Giuseppe Pellizza da Volpedo - Il quarto Stato
ジョゼッペ・ペリッツァ・ダ・ ヴォルペード(1868-1907)が描いた、「Il Quarto Stato(第4階層)」

↑Giuseppe Pellizza da Volpedアソシエーションのホームページに画像があります。上の画像はwikipediaから。
てっきりブレラ美術館に展示されているものとなぜか思い込んでおりましたが
実はここにあるのです。ブレラにあるのははエスキースだそうで。これは2階のXXX部屋にあります。

1階は'700、2階は'800の作品を中心に展示してあるとの事、イタリアで1800年代と言えば
Giovanni Segantini(ジョヴァンニ・セガンティーニ、1858-1899)。ここにはセガンティーニがたくさんあるのです!
↑大学時代に使った西洋美術史の教科書に載っていた作品は、これだったと思う。ここで出会うとは…。
XXVIII部屋はセガンティーニの部屋。驚きです。
XIIにはFrancesco Hayez(フランチェスコ・ハイエツ)のこれまた本やネットで見かけた事のある作品が。思わずハイエツ作のマンゾーニの肖像の前で写真を一枚。写真撮影もフラッシュなしならOKだそうです。これまた嬉しいですね。

XXVIIにはMedardo Rosso(メダルド・ロッソ)の特徴的なロウで作った彫刻が!
XVIIは大きなシャンデリアとアッピアーニの天井画がある部屋。多くの作品を詰め込んだ後に、こんな空間が現れると息抜きにもなります。
椅子が鏡のキューブになっているのは天井画をよく見せるためでしょうか?キラキラ光るものに囲まれ、うちの長男も大喜びでした。

3階には1956年にミラノ市に寄贈されたというGrassi(カルロ・グラッシ)コレクションが展示されています。
特筆すべきはイタリア未来派絵画。Giacomo Balla(ジャコモ・バッラ、1871-1958)、Umberto Boccioni(ウンベルト・ボッチョーニ、1882-1916)などの作品が見られます。更に日本人も大好きなヴァン・ゴッホやポール・ゴーギャン、19〜20世紀の奇異な画家アンソールまで何気なくあるのでビックリ。中国のアンティークからフランス印象派、タブローから版画まで幅広いコレクションを堪能できます。
子連れだったので、2階でも3階でも、監視員の方に“庭が公園になっているから、帰りに寄ってみれば?彼(長男を指して)にはきっとそっちの方が楽しいかもね!”と声をかけられました。確かに窓から外を見ると美しい緑が目下に広がっています。立ち寄ってみるとミラノで今まで訪れたどの公園よりもきれいな、手入れされた芝が広がり(犬の散歩は禁止)、いい具合にベンチが配置され、近くにお勤めの方のお弁当スポット、子連れ家族のピクニックスポットになっているようでした。小さな滑り台やブランコ、そして池にはガチョウや白鳥などの水鳥や巨大な鯉もいます。鳥にエサを投げる事を最近覚えた長男は、大喜びでちぎったパンを次々と投げ…てもほとんどが足下に落ちるので多くは池まで届かず、喜ぶ鳥は鳩のみでしたが…。

こんなに沢山絵画鑑賞ができた上にくつろぎスポットまであるVILLA REALE。何より無料!こりゃ行かなきゃ損ですね。
ちなみに同じ建物内に、馬をモチーフとした彫刻で日本でもよく知られているMarino Marini (マリノ・マリーニ)の美術館が併設されています。今回は見る事が出来ませんでしたが、次回はぜひ、お弁当を持ってまた訪れてみたいと思います。

ミラノ市主催の美術館ホームページ

4/01/2009

2009.04 国境の美術館

国境の美術館 マックス・ミュージアム・その壱 

日本語記事は、http://blogs.aquent.comへ !

MUSEO DELLA ZONA DI CONFINE - m.a.x.museo・2/2

 

Giocattoli didattici…cosi si chiamano. provando a giocare con questi giocattoli di legno, non sono riuscita a capire subito come si gioca. Ma toccandoli tante volte piano piano mi viene l’idea del gioco. Forse questo è grande merito del giocattolo di legno?! Tu giochi con loro giocando prima trovi come si gioca poi sviluppando la tua idea, ti viene ancora voglia di giocare tante volte con loro. Comunque in quel momento mi sono concentrata nella ricerca del gioco, prendevo i giocattoli uno per uno, giravo combinavo con un altro pezzo…a un certo punto ho sentito qualcuno che mi chiamava…erano mio marito e il mio piccolo! Anche loro giocavano tantissimo ma quasi distruggendo un giocattolo di canna da pesca! Hanno girato il mulinello nel verso contrario e la sua lenza un po’ si è impigliata tra il mulinello e la canna. Sistemandolo ho visto che il mio piccolo quasi metteva un altro gioco nella bocca sbavando… accidenti!… vuol dire che il modo di giocare è diverso in ogni età.

Nella mostra permanente si possono ammirare i tanti capolavori (ancora adesso sentirai la sua sensibilità originale) di Max Huber e le foto documentarie. Anche c’ è una sala dove è stato ricostruito il suo studio in cui si può sentire realisticamente come sono nati migliaia di capolavori. Se sei proprio una persona fortunata, potrai incontrare e sentire la sig.ra Aoi Huber che è fondatrice del museo e figlia del famoso graphic designerTakashi Kono. Comunque qui si trova l’ambiente perfetto per conoscere il mondo di un grande designer.

Da Milano a Chiasso si può arrivare facilimente con il treno. Questa primavera, se venite a Milano per vedere il Salone del Mobile, se trovate un po’ di tempo, senza pensare troppo andate a Chiasso!

3/01/2009

2009.03 国境の美術館


国境の美術館 マックス・ミュージアム・その壱 

日本語記事は、http://blogs.aquent.comへ !

MUSEO DELLA ZONA DI CONFINE - m.a.x.museo・1/2 (il nostro sogetto che è si trova in svizzera italiana. quindi sta volta scrivo anche l'italiano)

 

Viaggiando qualche volta i paesi in cui abbastanza vicini a noi, abbiamo scoperto alcuni musei interessanti che esistono proprio nella zona di confine. Per questa scoperta, scriviamo un po' di volte sui Musei della Zona di Confine!

Per il primo vi informerei di un museo che se sei un designer, non puoi perdere: è il m.a.x museo a Chiasso in Svizzera. E' il museo di un famoso designer (come un simbolo del 20mo secolo) Max Huber, qui si possono vedere i suoi lavori e si può conoscere la sua vita. L'edificio del museo è molto semplice e riconoscibile. è pulitissimo, bianco e rettangolare. Davanti vi è un spazio bianco, bianco di cemento, tutti questi elementi fanno risaltare ancora di più i colori del logo di max sulla porta di ingresso.

Questa volta siamo venuti con il nostro bimbo di 11 mesi per vedere la mostra "Collezione di Giocattoli", è una esposizione dei giocattoli artistici di legno. E' veramente meravigliosa la quantità di variazioni che esistono! Ognuno giocattolo ha diversi disegni o movimenti o modo di giocare mantenendo sicuramente il vantaggio (tenero, caldo, colore ecc)del materiale, come se fosse una piccola architettura. Nell’atrio ci sono i giocattoli che si possono prendere per giocare liberamente, anche noi naturalmente ci giochiamo!....ma...

2/01/2009

2009.02 レオナルドのエコ・ムゼオ

夢の完全エコ

“100人乗車可、騒音ナシ、燃料費ゼロ!”現在の不況+エコブームの世の中にそんな乗り物があったら大ヒット間違いなし。でもそんな都合の良い乗り物なんてあるはずが…あるっ!それもおよそ500年前に考案された乗り物で、今も実際に使われているのです。※但し水路限定でございます…。

 地元の足として活躍、500年前のアイデア

 イタリア・ルネッサンス期の巨匠レオナルド・ダ・ヴィンチ。最後の晩餐やモナリザ、日本でも2007年上野国立博物館で公開され50万人以上の来場客を呼んだ受胎告知など、画家としての顔が良く知られています。それ以外にも万能の天才と呼ばれるとおり、絵画の他、建築、土木(都市計画そのもの)、科学に天文学などとにかくどんな分野にも精通していた大天才、今デザインや建築を生業としている世界のクリエイター、アーティストにとっては大大大先輩といった所。ミラノにはダ・ヴィンチの博物館がありますので、機会があったらたっぷり時間をかけて(時間がないと全室に目を通しきれない!時間があっても全ては無理です…)まわってみる事をお勧めします。さて、冒頭に書いた夢の乗り物の考案者はこのダ・ヴィンチ。ここロンバルディア州を渡るアッダ川に、ダ・ヴィンチが設計した舟が今も走っているのです!
 さて肝心の舟ですが、Traghetto di Leonardo(レオナルドの渡し舟)と呼ばれ、レッコ県のインベルサーゴ(Imbersago)とベルガモ県のヴィッラ ダ・アッダ(Villa d'Adda )の間に流れるアッダ川を渡るために運行されています。“レオナルドの舟って当時から同じものを使ってるの?危ないじゃん!”ってそんなはずはありません。レオナルドのアイデアをもとに、よりスムーズに運行できるようにアレンジされ現代に蘇らせた舟なのです。原理はしかし、いたって簡単。対岸を結ぶべくピーンと張られた鉄のワイヤーに60㎡の舟がつながれているだけ。原動力は川の緩やかな流れのみで、進行方向に微妙に傾けられた舟を水の力が対岸へ押し出すように進めるのですが、60㎡という舟のこの大きさも流れを受け力に変えるひとつのポイントのようです。よって本当に燃料費はゼロ。それでも人間100人と5台の車を乗せることができるとか!船頭さんもたった一人(おそらく)で、乗客の対応、岸から舟を出発させる重要なワイヤーのひと引き、そして方向を定めるなどの微調整を全てこなしています。

ゆったりと進む船。私達が船着場近くに車を止め、周辺を散策しているわずかな間も、乗客はひっきりなしに訪れこちらレッコ側からベルガモへと渡っていきます。勿論アッダ川を渡る橋もありますし道路も整備されているのですが、思いの他多い利用客。観光客向けも狙って設置された舟なのでしょうが、1ユーロ弱という運賃も手伝いきっと地元の得意客も多いのでしょう。

レオナルドのエコムゼオ・アッダ

このアッダ川周辺はParco Adda Nord(北アッダ公園)とされていて、現在アッダ川周辺都市が連合し、この公園地域で生きる、そしてこの環境生かすためEcomuseo Adda di Leonardo(レオナルドのエコムゼオ・アッダ)と言う名のもとで公園の整備、環境保護や文化的遺産の修復、環境を生かして地域の学童向けの課外教育そして観光にも力を注いでいるようです。レオナルドの渡し舟はこのエコ・ムゼオの中核的存在と言えます。レオナルドファンならずとも、このエコ・ムゼオ周辺都市はそれぞれ歴史的な教会や邸宅などの見所がありますし、ユネスコ世界遺産で日本でも有名というCrespi d'Adda(クレスピ・アッダ)もその名の通りアッダ川沿い。川の長さ分移動距離もあるので、短時間で全部をまわるのは無理ですが、訪れてみる価値は十分あるかと。2008年は1時間20分でインベルサーゴから14kmの見学ツアーも夏のみ企画されていたようなので、そんな機会に恵まれたなら、普通の観光とは違った視点で小さな旅が楽しめるかと。

ところでこの日は対岸に渡ってベルガモまで行く時間がなく、ここまで来たにも関わらず、私達は渡し舟に乗船しませんでした。しかし川沿いの散歩を楽しみ、船着場近くのレストラン兼バールに入りジェラートをテイクアウト。そこでケーキの陳列ケースにレオナルドの渡し舟の模型が飾られているのを目敏く見つけ“写真を撮ってもいいですか?”と聞くと、“どうぞどうぞ!”と笑顔付のいい返事。このお店、店員さんもウェイターさんも大変対応が良くそしてお手洗い(旅人にとっては重要なポイントです)もきれいなので、お勧めですよ。

しかしこの寒いのに外でジェラート!?と思いますがイタリア人、結構寒くても歩きながらジェラート食べてます。私はさすがに…車に戻って暖房つけてからいただきました。ここ北イタリアにもカーニバルとともに新緑がちらほらと見え初め、春はしっかり訪れてくれています。次回は初夏の風を感じながら、ジェラート食べつつベルガモに渡ってみたいものです。

 

〔参考ページ〕レオナルドの渡し舟に行く前に訪れてみてください。

Ecomuseo Adda di Leonardo 

http://www.addadileonardo.it/

 

Museo Nazionale della Scienza e della Tecnologia "Leonardo da Vinci"

レオナルド・ダ・ヴィンチ記念国立科学技術博物館

http://www.museoscienza.org/

 

Crespi d'Adda  http://www.villaggiocrespi.it/(日本語ページあり)

1/01/2009

2008.12 イタリアの現代美術館

イタリアの現代美術館

Mart(Museo di arte moderna e contemporanea di Trento e Rovereto)

クリスマスという一大イベントを、夫の実家があるミラノよりず~っと北、オーストリア国境近くのボルザーノ県で過ごした私達。出発前、プレゼントの用意や長男の遠征用離乳食の準備からはじまり、帰省中は親戚への挨拶回り、食べ過ぎ飲みすぎ…ハプニングとして叔父の入院も重なり、気も使って胃も弱ってと帰路につく頃には心身共にもうヘトヘト。車の窓から見える雪化粧した美しい山々さえ、粉砂糖をたっぷりかけたパンドーロ(クリスマスには必ずお目見えする山の形をしたパン(甘いのでケーキと言うべきか?)。パネットーネというドライフルーツが入ったパンと共に、12月から1月にかけて一人2個以上は消費するんじゃないだろうか?)を連想させグッタリ。

このままローテンションで帰りたくないよね!と叫んだところで、“ロヴェレート出口”という標識が目に入る。早速寄り道決行!


ヨーロッパ最大級の近現代美術館がこんな所に!

「ロヴェレートといえば、有名な美術館があるよ。」という相棒の一言で目的地は決定。とりあえず道はわからないけれど、街の中心を目指す。「で、美術館の建築は既存の建物をいかしながら新しい部分を造りつなげた面白いものなんだよ。設計者はボッタだよ。」またもやマリオ・ボッタのプロジェクトにここで出会う事になるのか。

「あ!レンガのでっかい建物があるよ!あれじゃない?」レンガの建物に滑らかなアーチとくればボッタか…と思って迷い込んだ住宅街の建物はどうやら教会と集合住宅で、美術館とは全く関係なし。「えー、でもきっとこれもボッタが関わったんじゃん?」などと言いながら住宅地を抜けるとすぐに美術館への標識を発見。クリスマス直後、人っ子一人いない巨大美術館前。それだけでも寒い雰囲気なのに、車をパーキングに置いて扉を開けると本当に寒さで肌がピリピリ。長男をマフラーでぐるぐる巻きにして美術館入り口まで小走りで移動する。

2002年12月15日にオープンした巨大な美術館の建物は、ボッタと地元の技術者ジュリオ・アンドレオッリとのコラボレーションによって実現されたそう。透き通った青空を見渡せる、クーポラ状に組まれた天井、その骨組みの影が中央広場にクロスするように広がり、近現代美術館らしさを演出。イタリアで、ここまでピリリと清潔感を感じさせる建物にはなかなかお目にかかれないので、これだけでモヤモヤした気分も新鮮になってきます。

チケットは常設展、企画展共通。黄色いMartシールを洋服にぺたっと貼れば、出入りも自由。チケットと一緒にロヴェレートの市街地図がもらえ、地図にはお得な特典チケットもついています(提携の喫茶店でのコーヒー一杯無料券や、お買い物割引券など)。チケットカウンターの奥にはミュージアムショップが。書籍も充実してなかなか良い品揃え。そこでこんな小物を発見!実用的マルチプルアートって感じ?洗濯バサミがついたハンガー、ヨーロッパでは見かけないものでして(中華街ではたまに売っていますが)お土産に買うと喜ばれたりするアイテム。 しかし…ちょっと高いよね。

今回の企画展はIl secolo del JAZZ。その名の通りジャズをテーマにした展覧会。ポロックやバスキアによるジャズのイメージをキャンバスにぶつけた作品は勿論、ウォーホールのイラストレコードジャケット、マンレイにピカビアetc、アートだけでも有名どころが名を連ね贅沢な上、ジャズフェスティバルのポスターやジャズをテーマにした映画やアニメの上映、楽器や雑誌にいたるまでジャズ好きコレクターにはたまらないアイテムがずらり。広い会場の中、数多くの個室を作って時代やカテゴリーごとに見せる工夫がされていたが、あちこちから色々な音楽がどんどん聞こえてくるので集中力が保てない。大学時代、終わらぬ課題を抱え気分転換に入ったジャズ喫茶。大音量の音楽に包まれコーヒーを飲んだだけで、白紙のレポートを真っ白のまま持ち帰った事をふと思い出す。

同時にこの時は印象派展も別室で開催していたのでそちらも見る。モネにルノアール、ゴッホ、ゴーギャンなど、こちらは静かにゆっくり歴史的画家の作品を鑑賞。まったく別の空間に来た気分になる。「長男君は8ヶ月にしてモネもゴーギャンもみちゃうんだね。私がゴーギャンを初めてみたのは大学の時だよ。印象派展なんて横浜そごう美術館でそれらしき展示を見たのがはじめだったのに。」とぶつぶつ言いながらもう一つの展示室へ。

1900-1950年のイタリア美術近代現代作品がずらりと並ぶMartのコレクション展。ジャコモ・バッラそしてイタリア未来派といったらすぐに頭に浮かぶボッチョーニの実力を感じさせるデッサン。デ・キリコも沢山ある。Martは同じくロヴェレート出身の未来派巨匠デペーロの膨大なコレクションを所有し、2009年1月17日に長らく修復のため閉鎖されていたCasa d'Arte Futurisuta di Depero (デペーロの未来派アートの家) を再オープンするという。 今回のコレクション展もそれにちなんだものと言える。

展示を全て回ったところで時刻は正午を過ぎていた。館内のカフェテリア&レストランでパニーニとシュトゥルーデル(りんごパイのような、この辺りでよく作られているドルチェ)をテイクアウトし、長男のオムツを代えて(Martにはオムツがえベットも病院なみのものが設備されている!)、寄り道リフレッシュは大成功。楽しい気分で帰路につくことができました。

 

 

 

参考ページ

mart

http://www.mart.trento.it/

 建築に興味のある方はこのページでプロジェクト詳細のビデオが見られます。

http://www.mart.tn.it/context_video_big.jsp?ID_LINK=509&page=1

デペーロの未来派アートの家詳細

http://www.mart.trento.it/context_mostre_depero.jsp?ID_LINK=318&page=1

 

12/01/2008

2008.12 ダンテの神曲。

ダンテの神曲。技術系学生の心に文学の光が

MIRRO2は今期普段教えている学校以外で特別講師をしておりました。何を教えていたかってそれは美術、デザイン、建築という彼の分野を乗り越えた“演劇”!それも題材はかの有名な“神曲-地獄篇 Inferno”!!更に演じるのは電子技術系の専門校へ通う若者達!!!一体どういう組み合わせなんでしょう。いいんでしょうか、こんな仕事受けちゃって…。


 週一回の講義、毎回アイデア勝負!

高校に通うという選択はなく、そのまま仕事直結の技術を学びに来ている学生達(男子ばかり15人)、家庭環境も様々で世の辛酸を知っているなかなかの手ごわい輩達。そんな彼らにダンテを暗記させた勇気と根気のある先生がいたそうで。(ちなみにイタリアでは皆、歴史や文学の授業で必ずダンテに触れます。私達が一様“平家物語”や“枕草子”の冒頭をちょろっと言えたりするのと同じ感じかな?)こんな奇蹟がおこせたならば、何か形にしなければ!そこで、暗唱ができるというベースを活かして学期末、劇を発表しようじゃないかという話が持ち上がり、以前美術系の短期講座を受け持ったMIRRO2にお声がかかりました。「舞台監督をしろというわけじゃないし、演技を教えるわけじゃない。背景の美術や小道具を作らせるだけだよ。」という話でOKし、9月から週一回、劇制作集中講義が始まりました。
 その発言通り、初回の授業からいきなり舞台衣装作りを開始。黒のTシャツにそれぞれのイメージを自由に描かせるというもの。他のクラスメイトと同じカラー、しかし自分ではじめてデザインしたオリジナルTシャツは舞台への連帯感を高め、毎回この授業の時には皆このTシャツを着用する様に。初授業の手ごたえは良好だったようです。
2回目以降はなかなかの苦戦を強いられました。デザインする、絵を授業で描くということなど今まで経験していなかった学生達。舞台背景に森をデザインしようと決めてもだれが描くの?小道具って何作るの?音楽??アイデアはゼロに等しく、ほぼこちらで決めて提案し、ベースを作っていかなければいけません。背景用の森は下絵を狭い我が家の居間に模造紙を敷き詰めて、授業前夜に描き上げ丸めて学校へ持って行き、生徒はそれに沿って着彩。雨の音を演出しようとペットボトルに細かく切り込みを入れた鳴り物を作成。これは…実は、最近音の出るものが大好きな長男のために、私が作っていたものを流用。これは私の内職になり、長男と遊びながら数十個作成。

暗唱のみで動きの少ない舞台、せめて色を添えなければと背景にプロジェクターで自然と地獄にちなむ絵画イメージを映し出しては?と提案し、これまた自ら数百枚の写真を組み合わせるのもMIRRO2の夜なべの内職となりました。更に志気を高めなければと彼らの本職を活かし、劇紹介のホームページを作成することを提案。これは当日会場に設置したPCで初お目見えし、なかなかの好評を得ます。バックミュージックもギリギリになって、近所のCDショップで何枚ものCDを視聴しCD屋さんのアドバイスを元に決定。毎回MIRRO2の行動を継ぎはぎに見ていた私と長男。これは一体ちゃんとした劇になるんだろうか?と若干不安を覚えたりして。

 前代未聞の神曲、感動の終幕

毎回アイデアを絞りつくし、何とか12月18日、上演当日にたどり着きました。学生達は独自で招待状を作成し配布。学校の階段踊り場を当日の舞台用に整え、階段に手作りの灯篭を配置。会場案内をする学生は皆これまた手作りのバッチをつけて来客を待ちます。
 勿論私も長男と共に、観劇に出かけました。渋滞に巻き込まれながらミラノまで2時間半、チャイルドシートの長男は良い子でずっと眠っていてくれました。
 所要時間わずか20分の劇。導入をクラス担当のテレーザ先生が読み、それに引き続き学生達が順々に数フレーズずつ暗唱。列の前後を入れ替えたり、例の鳴り物を要所要所でシャカシャカ鳴らしたり、演出もなかなか決まっています。何より皆が間違えることなく堂々と暗唱をする姿に、全ての観客は感動。長男も最前列で時折“ブーッ、ウーッ”と唸りながらも興味深く観劇。終幕には皆が暖かく、そして大きな拍手を惜しみなく送ったのでした。

 劇が終わると同時に、皆にダンテを教えた文学の先生を学生達が取り囲み胴上げ!ここまで来るとまるで映画のワンシーンの様。感動覚めやらぬ会場で、MIRRO2を激励に。「良い仕事をしたね、よくここまで持ってきたね!みんな立派でしたねぇ」と言っているところに、テレーザ先生がやってきて、「実は昨日、劇なんてヤラナイヨッ!なんて皆が言い出したのよ。だから“やりたくないならヤメナサイッ!”って言って教室を出たの。そしたら後から彼らあやまりに来たのよ~」っと笑顔で。ややっ、そんなドラマがあったとは!何はともあれ、結果良好。これで皆幸せなクリスマスを送れそうです。

11/01/2008

2008.11 サルティラーナ

神の家、人の家

“教会”それも“ヨーロッパの教会”というと、やはり長年の固定観念は拭い切れず、天に向かってつんつん伸びて行きそうなゴシック様式や、荘厳なバロック様式の建築を想像してしまいます。日本にも風土を活かして建てられた親しみ深い教会や、有名建築家のデザインした教会などもあるのですが、信者でない限りそれは観光名所としての存在であったり、結婚式の時だけ利用するものであったり。日常そこがどんな風に使われているのか、本来の姿を見ずに器だけで感心感動するだけじゃ、ホントに勿体無い。

イタリアはカトリックの国。(とはいっても今は若者の“教会離れ”が問題になっていたりもするのですが)暦はもちろん日常生活、結婚、出産(洗礼があるので)など人生のイベントにあたっても、地元の教会がまだまだ重要な役割を果たしています。子供達は学校から帰って午後には教会のオラトリオ(青少年の集会所や教会のイベント施設。サッカーも出来る広い庭があったりもする。)に行って元気に遊んだり、ある時期になるとカトリック要理をシスターや神父様について教わったりします(ここでお行儀も教わる?)。大人は祈りの会だけではなくコーラスやバザー、その他最近はヨガやテニスなどのサークル活動をしたり、老人はミサの後おしゃべりしたり、毎年バスで巡礼ツアーに行ってみたり。日曜日のミサの後も、住んでいる地区のほとんどの住民、知った顔に出会う時なので“やあっ!”“調子はどう?!”っと教会の前はとってもにぎやか。

 風景の一部ではない、人の住む生きた街にある家

 と、ここまで前置きをしておいて、本題に入ります。このブログ上で何度も名前が出ている建築家マリオ・ボッタ(Mario Botta)。そのボッタがデザインした教会、ミラノから車で約40分~1時間のメラーテはサルティラーナ、ブリアンテア地区(Merate, Sartirana Briantea)にある使徒聖ペトロ教会(Chiesa S.PIETRO APOSTOLO)に行ってまいりました。周囲を森や畑に囲まれた山中の住宅街、蛇行する道に不安を覚えても「ボッタの教会はどこ?」と聞けば、誰もがすぐに道を教えてくれますし、ご丁寧に道案内の標識にまで、“サルティラーナ教会、マリオ・ボッタ設計”と書いてあります。坂道を登りきると、例の手焼きレンガの優しい赤茶色をした教会が、オラトリオのグランウンドを背景に視界を遮るものもなく、独特の存在感を誇りつつ現れます。
 基本的には規格のダンボール箱と同じような比率の箱型、天変の十字架と鐘を主軸に正面下部左右のブロックをポコッと取り去って階段と採光のスペースに。つまり建物正面は丁度T字型になっており、まるでちょっと角ばった巨大な樹を想わせるので、ミサの時など中心の幹(入口)に向かって左右下部から人がぞろぞろと上がって、中に吸い込まれていく様子は象徴的とも言えます。 

ボッタが設計した教会はこの教会一つだけではなく、スイスやトリノ(トリノの教会はその規模からもかなり有名)にもあります。それだけに、何が教会に必要なのか?そのコンセプトは、<私は“神の家”を“人の家”を思い描きながらデザインした:人が生き、人の作った街に息づく風景の一部などではない神の家>(私の翻訳は拙いので怒られそうですが、人は神の手によるものなので、人の創造物も最終的に神に捧げられるような“循環”を想像させるような書き方をしている)というボッタ自身の言葉からも、しっかりと伝わってきます。

 光、静けさ

訪れた日は日曜日だったので、教会では11時からのミサが始まっており、地元の方たちで教会内は満席になっていました。私達も入口付近に立って参加。ミサが終わるのを待ちます。ミサに参加した事でインテリアの設計の使い勝手もしっかり見ることができました。教会の核とも言える聖櫃(聖体を安置する場所)は、祭壇脇、十字架のキリストの下に重要さを欠かない程度の簡潔なデザインで設えられ、洗礼の際に必要な洗礼盤は右後方、まるで野外モニュメントのミニチュアの様な不思議な存在感で、はじめはそれと気付かなかったのですが、聖水を湛える役目を果たしながら水をすくいやすい実用的なデザインになっています。椅子、パンフレット置き場なども全て木で統一され徹底的にシンプル。その簡潔さゆえに、晴れた日は祭壇後方のステンドグラスがとても神秘的に光を室内にたたえますし、また雨や曇りの日、夜には天井に吊るされたランプが柔らかな光を放ち、レンガの温もり、木の暖かさを引き立たせ、教会にありがちな冷たさは感じられません。
 この日は雨で気温も低く、コートなしではいられない寒さだったのですが、ランプの優しい明かりがミサに参加する街の人たちを包み込み、視覚的にも、そして人の温もりも手伝って教会内は温かく、雨に濡れた傘もしばらくするとほぼ渇いてしまいました。

音が降りてくる

 教会といえばコーラス隊。ミサの中では賛美歌が歌われ、オルガンの演奏もあります。多くの教会が入口上部にコーラス隊やオルガンのスペースを持っているのですが、この教会もまたしかり。しかし面白いことにここではまるで芝居小屋のように上部のバルコニーが2層になっていて、さらに円形にぐるりと回れるようになっており、人数が多いコーラス隊でもスペースたっぷり。私達も登ってみました。上からだとランプがみっちりと配置されている様子もわかりやすく、天井の組み方もしっかり見ることができます。

 今回もちいさな長男を連れて行ったので、そのためでしょうか、ミサの終わりに司祭様が私達の方にスッと立ち寄り、私の手にルルドのマリア様のメダイを置き、握らせ、5ヶ月の息子の額に手を当てて祝福をしてくださいました。“あの!見学なんで写真を…”と言いかけたのですが、司祭様は微笑むとさっと立ち去ってしまわれました。動揺しましたが、長男のためにもよかったね!と相棒と話しつつ、写真はおそらく皆さんなれているのか撮影しても何も言われず、問題なし。かえってキョロキョロしている私達にたずねる前に階段の場所を教えてくださったり、パンフレットをくださったりと、大変親切にしていただきました。ミラノを訪れる建築家や学生さん、レンタカーを借りればちょっとの距離です。ピクニックがてらに立ち寄ってみてはいかがでしょうか?

10/01/2008

2008.10 秋の遭遇

秋といえば

11月になりますね。食欲の秋は日本だけではないようで、こちらでもキノコ類や栗の特売、イタリア全国の生ハムやチーズ、ワインの特売などで大型チェーンのスーパー、ディスカウント店がしのぎを削り、特設売り場を設けたり、デモンストレーションを行ったりと、色々な切り口で消費者の購買意欲を煽っています。私も煽られつつ、目移りしつつ、財布と相談しながら高級は無理ですが…半額ワインやチーズを細々買い込み、B級グルメな秋の食卓をささやかに楽しんでおります。
 今回マリオ・ボッタについて書こうと思っていたのですが次回におくりまして、秋といえばスポーツの秋。それを語るにふさわしい遭遇が重なったため、写真つきで秋らしい話題(?)をお送り致します。

 遭遇その1

 秋晴れの心地よさの中、購入したてのカーナビを使い、いつもと違う道を走っていた時のこと。最近工事が完了したらしく、珍しくでこぼこの少ない道、お尻の痛くならないドライブ。土曜日ということもあり、対向車線に何台もこれから結婚式に向かうのであろう車を見、花嫁が乗ったオープンカーも見、花婿や親戚の花輪つきのゴージャスな車を見、顔つきと身なりから、どうやらエジプト人かアラブの富豪かもね。なんて想像を膨らませ快適走行を続けていたところ、突然STOP!警察官らしくも警備員らしくもない、黒ジャケットとサングラスのバイクに乗ったお兄さんが目前に立ちはだかり、“止まって止まって!このまま待ってて!”と私達と後続の車をブロック。何事か?とバイクのお兄さんを観察してもどう見ても普通のバイカー。周囲は森、空き地のみ、何の表示もない。お兄さんになぜ?と聞いてもおそらくヘルメット着用のため聞こえないか無視。そんなこんなで10分は経過。隣の車のカップルは怒鳴って悪態をつき始めている。特に女性は私の聞いたことも無いような単語で…眉間に皺を寄せて怒鳴っている。きっとすごい言葉を使ってるんだろーねぇと思いつつ、とにかく待っていると目前に一台の自転車、そして白バイ(こちらでは白じゃないけど)が。数秒後、前方の視界から切れるカーブ奥から、まるで蜂の大群のように高速で迫る自転車の一群が!

かの有名なイタリア横断自転車レースのジロ・ディターリア(Giro d’Italia)の開催は春ですが、(日本の自転車好きの友人にジロと聞いてもビヤンキと聞いても“それ誰?”と、説明する方もぐったりするような問いを投げかけていた私。今は取りあえず何事かわかるようになりましたよ!)秋は地方大会の開催も多い様。自主トレーニングにも最適な気候と見えて、素人から玄人まで車道を我が物顔で走るレーサー達をよく見かけ、ヒヤヒヤします。この一群もおそらく県か市主催大会参加のロードレーサー達。未来のマリア・ローザ(Giro d’Italiaで、総合成績1位の選手が着用する競技用シャツ)と、すれ違ったかもしれませんね。さて、この自転車群が過ぎ去った後、一体いつ走り出していいの?あのバイクのお兄ちゃんはどこへ?と思っていると、隣の悪態カップルはサッサと更に文句を声高に言い合いながら走り去って行きました。どうやら人を止めておいて、“終わったから行ってもヨシ!”なんて合図も挨拶もナシ。展覧会のポスターも、会期終了後貼りっぱなしで放置してある様子をよく見かけるこの国、どうも後始末の観念が日本とは少々違うようです。

 遭遇その2

地元の通いなれた道を走行中、ロータリーをぐるっと回っていたら後続の車の後ろに不振な影。彼らもロータリーを回っているようですが…
 影の正体はなんと馬!車道をこんなふうに走って良いのでしょうか?“何かのイベントでもあるんじゃない?秋の収穫祭とか?”と想像しながらも、この日は地元で何のイベントもなかったようで。という事は単なるお散歩だったのでしょうか。それにしても美しい馬でした。話は変わりますが、最近ミラノ近郊の街はずれで羊の群れに道を阻まれました。(この日は残念ながらカメラを持っていなかった。残念。)後からジプシーの様な身なりのカップルが羊を追っていたので、彼らの羊なのでしょうが…イタリア人も驚いていました。ニュージーランドとかイタリアでも他の牧草地帯ならば、のどかな風景と言えるのですが、住宅街からほど近い高速道路の入口付近。彼らの収入源は羊の毛なんでしょうか?謎です。

 遭遇その3

 スイス国境近くの湖へ行った時のこと(実は道に迷って偶然たどり着いたのですが)。小さい水鳥がスイスイこちらに向かって泳いで来たので“ほら、かわいい鳥さんだね。泳ぎがじょうずで…”と、最近何でも目で追うことが出来るようになった長男に話しかけていると、この鳥、突如にょきっと長い足を水上に現し、睡蓮の葉の上をテケテケ走りはじめました!エッ?!話しかけていた言葉も途切れ、驚きつつも観察。どうやら必死に虫をついばんでいる様子。泳いで追いかけられて、走って捉えられては虫もお手上げですね。軽量・小型・水陸両用、最近のIT商戦にぴったり!先週仕事で訳した企業ホームページのフレーズが頭を過ぎりました。彼の場合はスポーツ+食欲の秋といった所でしょうか。

 ご質問 ~ 回答になっていなくてごめんなさい。

当ブログを偶然ご覧になった方から、“コモの大聖堂は砂岩で造られていて修復するのに崩れやすく削ったりしにくいとの事で、卵の殻を混ぜたものを上から塗って修復するとか。この修復方法をなんと言うか?”というご質問がAQUENTさんに寄せられたそうです。私は修復の専門家ではないので、正直申しましてこれだけの情報では残念ながら回答不可能です。なぜか?というと、コモの大聖堂の修復に関して一般的に見られる情報は主にファサードに関しての記述、そして外壁前面の主となる部分は大理石を使っているはずなので、“砂岩で作っている”部分はない筈。なのですぐに手に入るような資料には見当たらない内容なのです。外壁でないとなると内壁。砂を混ぜるというのでフレスコ画を施すための下地についてかしら?基本的には石灰でしょうが、下地に炭酸カルシウムとして卵の殻を混ぜるというのはありえる。しかし皮膜は強くなるとしても、もろい壁自体を補強するのに使うかどうか?相棒が言うにはイタリア(英語圏だとEGGSHELLナントカで各種商品が出ているようですね。日本でもおそらく見つかる筈)では、マットホワイトの事を“卵の殻の白”と言う事もあり、塗料やジェッソでマット系に仕上がるものに“卵の殻”という名が入っているものがある。“上から塗る”という点では、実際に殻を使っていなくても、質問者さんのソースがイタリア語であれば、直訳で何かがこじれて実はこれだった!と考える事もできるとのアイデア。ともあれ予想でお答えしてはいけない事。きっとご質問は観光者向けのガイドからではない、専門書か特集コラムか専門家のお言葉か何かからかと。聖堂のどの部分の修復(建物か装飾か、内壁か外壁か等)についてか解かるようなら、次回(いつかはわかりませんが…)コモに行った時に聞いてみますが…。ちゃんとしたお答えにならず申し訳ない。もしくはコモ市役所に(世界的な観光地だけあって英語サイトもちゃんとあるのです)直接お問合せ頂けるとすっきりするかもしれません。http://www.comune.como.it/como/eng/

 

参考サイト
La Gazzetta dello Sport, Giro d’Italia
http://www.gazzetta.it/Speciali/Giroditalia/2007/it/index.shtml

写真
写真1:自転車が1台。数秒後どどっと!  
写真2:車の脇を無数の自転車が走り抜けて行きます。続いてチームの車が。
写真3:車道に馬。この付近には競馬場も農場も無いはずなんですが…
写真4:鳩ぐらいの大きさの水鳥。睡蓮の葉の上に乗っても大丈夫。

9/01/2008

2008.09 スイスに行ってみる。

納品後はパァッと!週末国境越え

カレンダーと09年度手帳の納品がひとつ終わりました。最後に激しく差し替えや文章の微妙な間違いがあり、納品してからも手直し。私のイタリア語能力では追いつかない微妙な改行の法則やら大文字小文字の使い方などは相棒が苦労して直してくれ、やや…勉強になりました。
 今回知人の紹介で、はじめての印刷所に仕事を依頼しましたが、たいへん丁寧で入稿から印刷完了までの時間もはやく、イタリア各所への分散納品も快く、そして迅速に対応してくれ感動。途中見積もり、紙質の不思議な間違い(折見本までばっちりこさえてくれたにも拘らず、ページ数も紙質も違うものが出てきて不意をつかれました。)もあったけれど終わりよければ全てよし!久々に信頼できる仕事振りに感謝しつつ、日本じゃこんなん有難がったりもしなかったなぁ~と過去の自分を反省してみたり。とりあえず何でも感謝できるってのはいいことです。その分自分の心が晴れ渡ります。

 打ち上げに国境越え

 先日友人の息子さんが、“うちでは僕の進級テストが終わると、いつもフェスタをするんだよ!”と言っていて、ああ、何て良いファミリーなんだろう!我が家もテストの結果がどうであれ、そうありたいもんだわ…っと思い、日本じゃそういえば何かにつけて仕事が終わると打ち上げ!その仕事が大きかろうと小さかろうと“打ち上げ”と称して飲みに行っていた事を思い出しました。そこで、これは良い機会だとばかりに
 「そうだ、打ち上げ(フェスタ、何かいつもと違うこと)しよう!」っと相棒に言ってみると
 「ソウカ!ならば明日スイスに行こう!」との返事が … スイス?!
レッコという街に引越しをしてから、ここはミラノよりスイスが近いと聞いてはいたものの未だ行っていなかった私達。この機会に、日帰りスイス旅行に行くことにいたしました。

 お隣なのにはっきり違う。

 翌日は土曜日。朝11時、車に紙オムツを積み込んで(ただいま5ヶ月の長男のため)出発。レッコからコモ、コモの隣はもうキャッソというスイスの街。所要時間はゆっくり走って1時間半、もう国境の検問所に到着してしまいました。「さあIDカードを用意して、私はパスポートも聞かれるかな?」なんてカバンをごそごそしていたら、身分証明どころか声さえもかけられず、あっという間に検問所を通過。まあ!何て簡単なんでしょう。

 しかしスイスの高速道路を走るためには、ヴィニエッテ(Vignette)というチケットが必要。警備の方に聞いてみると検問所で販売しているそうで、早速購入。しかし使い方がわからない!またもや聞いてみると「はがして、フロントガラスの邪魔にならない所に貼るんですよ。上の方がいいだろう、そら、ここらへんね。」とシールを貼る場所まで親切に指示してくれました。

 スイスの高速を走りながらやたらと感動。「おおっ、道がきれいだ!舗装がひびわれてない!!」「トンネルの中が明るい!蛍光灯ってやっぱいいねぇ」なんて会話を繰り返します。隣の国なのにこんなに違う。さっきまで走っていたところとやっぱり何か違う。Barの前でたむろしている老人がいない、ランニングに金の鎖ネックレスで自転車にのっているオヤジもいない、そう、ここはスイス!

 イタリアから一番近いスイスの観光地と言ったら、ルガーノ湖。とりあえず湖畔を散歩でもしようかと高速を飛ばします。するとキャッソからルガーノへ向かう橋の欄干越し、ルガーノ湖を挟む湖畔にやたらとデカイ見たことのあるスタイルの建築物が。位置的にあれは有名なカンピオーネ・ディタリア(campione d’itaria)の様。スイスの中に飛び地的に存在しているイタリアの市です。カジノが主な収入源というだけあって、この建築物は巨大カジノ。以前にも何度か名前を出しましたマリオ・ボッタのプロジェクトです。ボッタの出身はスイスのティチーノ州(ルガーノ、キャッソもこの州に属しています。スイスのイタリア語圏。)ですから、重要な仕事を地元の有名建築家に頼むのは、当たり前といえば当たり前ですね。来月またちょっと珍しいボッタのプロジェクトをひとつ紹介しようかと思っています。

 さて、ルガーノにあっさり到着。湖畔をぐるっと散歩して、ベンチに腰掛けぼーっと湖を見つめます。さて次はどこに行こうか?こんなに近いならいつでも来れるね!っという事で観光はここまで。ユーロが強い今なら、きっとお得に違いないスイスの大型スーパーMIGROSに立ち寄ります。
 スイスと言えばチーズ。でも観光地で買うとかなりなお値段。しかし地元のスーパーやディスカウントに行けば種類も豊富な上にそのお店独自のプロデュース商品もありとってもお得。MIGROSでもMIGROSパッケージの商品はかなりお値段が低く抑えてあります。お目当てのチーズを何種類か買い、そして…MIGROS紙おむつ60枚入り(CHF11.80=EURO7~8、イタリアだと25~30枚の紙おむつが大体EURO6~8なのでかなりお得。)も買ってしまいました。生活感溢れる話題ですみません。

 日本ではエコバッグが流行っているとか。でもあんまりにもカワイイデザインやブランドエコバッグだと、実はセカンドバッグ的に普段使って、スーパーの買い物では変わらずビニールの袋に入れてもらっているなんて事ありませんか?MIGROSにてこんなビニールバックを発見。スイスでは(日本も多くの市はそうだと思うのですが)リサイクルやゴミ処理の便宜上、指定のゴミ袋を使うようです。そこでこのバッグは、点線の部分からピロンとはがすと広がって定型のゴミ袋にはやがわり。丈夫なので何度か買い物に使って、最終的にはゴミ袋として使いながらポイッ!これこそまさにエコ王国スイス究極のエコバッグ!?

 買い物を済ませるともう6時。ここで打ち上げスイス旅行はフェスタっぽくなく終了。しかしこの近さに味をしめて、徐々に走行距離を伸ばしてドイツ語圏に近づいて行こうかと思っております。乞うご期待!

 

写真

写真1:これがスイス-イタリアの国境。そして右はヴィニエッテ。  

写真2:カンピオーネ・ディタリア。遠くからなのでちょっと解かりにくいかな。
写真3:ルガーノは人気の観光地。美術館や教会など見所も沢山あるのです。
写真4:MIGROSのエコビニールバッグ。点線から開くとゴミ袋に変身。